Brown
検察側の罪人
真実を暴く側の人間が、己の正義を振りかざし罪人に落ちていく話。
正義に固執しすぎると、それは必ず悪に成り代わる。
作中に出てきた言葉です。己の正義が正しいと思い込み確固たる意志で貫き通す事も時には必要ですが、行き過ぎるとそれは悪になると言うことを表わしています。
本部長が最たる例です。
彼は過去に時効になった犯罪の犯人が別の罪状で自分の目の前に現れたとき、犯人は確定に近い状態であっても、松倉を犯人に仕立てようとしました。殺されたゆきの無念を晴らすという己の正義を振りかざして。
そのストーリーを完成させるためには真犯人が邪魔だった。ではどうするのか、もちろん消えてもらうのです。そのために犯罪を暴く側の人間であるはずの本部長は罪人に成り下がりました。
何事においても私怨で動くとろくな事がありませんね。
新米検察官の彼もある意味で己の正義、この場合は己の先入観?にとらわれている一人でしょうか。あこがれの上司である本部長は、自分の目指すべきところであるから、多少オーバーな動きや関わりがあっても、彼なのだからそれが正しいと思い込み、真実を見失いかけたのです。
でも彼にまだ救いがあったのは、墜ちきる前のところで戻れたというところでしょうか。
この作中の中で1番状況を楽観的に見ることが出来ていたのは、潜入できていた事務官の彼女でしょうね。彼女の目的が別であったからこそ、事件に関しては楽観的な視点で見ることが出来ていた。しかし、本部長のスキャンダルを暴きたいという目的に固執するあまり、やはり視野が狭くなっていたのは事実でしょう。
自分の正義、目的、先入観に「固執」する事が悪を生み出す、というのがこの作品のテーマなのではないでしょうか。
ぶっちゃけ話の内容が難しいというか、どういう人間相関図があるのかがつかめず、終始どこの所属で、敵か味方かもわからない人がたくさんいました。笑
映画2回目はないでしょうね~
代わりに原作を読みたいと思いました笑
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