Blue

スターリンの葬送狂騒曲


独裁者スターリンの死後、その席を巡る後継者たちのブラック椅子取りゲーム!


ブラックコメディというキャッチコピーに惹かれ、何ヶ月も前から期待してようやく見に行く事が出来ました。これを楽しみに生きていたよ。

原作がフランスマンガらしく、映画化も勝手にフランスだと決めつけていましたが、どうやら違うようでした。フランス映画は苦手なので助かりました。


この映画の面白いところは、史実通りに進んでいく話が、ブラックさは帯びていますが、面白おかしく、皮肉の効いた心理ゲームのように描かれているところですね。

ベリヤとフルシチョフを筆頭に椅子取りゲームを繰り広げる彼らは、端から見ればあほらしいですが、それは映画だからであって、実際は命のやりとりが絡む問題であるので、本当に真剣だったのでしょう。

まさに命がけの椅子取りゲームです。

1番皮肉が効いていて、ユーモアに溢れていたのは、ベリヤがスターリンが倒れた後、すぐには救急車を呼ばずにそのまま死を待ち、意識不明になったとき「永遠に眠れ同志スターリン」的なことを言っていた場面です。

本音ダダ漏れやん!笑ってなりました。

それを見ていたフルシチョフも何も言わない辺り同意見なんでしょうね。


何が面白いって(二回目)、ソ連であるはずなのに英語で皮肉を噛ます有名俳優たちの演技力です。

大変面白いです。流ちょうに英語を話すソ連の最高権力者。

1番キャラクター的に好きなのはソ連軍最高司令長官のひとですね。えげつない性格してます


またNKVDと軍部との対立が描かれていたのもいい点ですね。

何で独裁者って、独自の軍隊もとうとするんですかね。ヒトラーのSSしかり。

やっぱり信用できないんでしょうか。


いやはや期待通りの作品でたいへん満足です。

ブラックコメディに惹かれて見に行こうとすると後悔しますが笑

ただの戦争映画です。



Sai

knowing is seeing.

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